「AIに指示したけど、なんか違う返答が来た」
そんな経験、ありませんか?
実はその原因のほとんどは、AIの性能ではなく指示の曖昧さにあります。AIは優秀ですが、あなたの頭の中を読む力はありません。「何を・どんな条件で・何を考慮して作りたいか」を整理して伝えることで、アウトプットの質は劇的に変わります。
この記事では、私がSIerのエンジニアとして実務で使っている「分解テンプレート」を5つ無料公開します。コピペしてそのまま使えます。
なぜ「分解」が大事なのか
AIへの指示がうまい人は、指示を出す前に頭の中でやりたいことを構造化しています。
- 何を作りたいのか(目的)
- どんな条件・制約があるのか
- 何を考慮してほしいのか
この3点を整理したものがそのまま良いプロンプトになります。テンプレートはその「整理」を自動でやってくれる型です。
【テンプレート1】機能・ツールを作りたいとき
用途:コード生成・ツール作成・機能追加など
## 目的
[何を作りたいか、一言で]
## 使用する技術・環境
- 言語:
- フレームワーク:
- データベース:
## 具体的な要件
- [要件1]
- [要件2]
- [要件3]
## 考慮してほしいこと
- セキュリティ:
- パフォーマンス:
- その他:
## アウトプット形式
[コードのみ / コード+解説 / 手順書 など]
使用例(ビフォー)
「ログイン機能を作って」
使用例(アフター)
目的:ユーザー認証機能を実装したい 使用技術:Python / FastAPI / PostgreSQL 要件:JWTベースの認証、アクセストークン有効期限1時間、リフレッシュトークンあり 考慮事項:パスワードはハッシュ化、SQLインジェクション対策 アウトプット:コード+各処理の解説
【テンプレート2】文章・資料を作りたいとき
用途:ブログ記事・提案書・メール・SNS投稿など
## 目的
[この文章で何を達成したいか]
## 読む人(ターゲット)
- 職業・属性:
- 悩み・課題:
- 前提知識レベル:
## 盛り込みたい内容
- [ポイント1]
- [ポイント2]
- [ポイント3]
## トーン・文体
[丁寧 / カジュアル / 専門的 / です・ます など]
## 文字数・形式
[文字数目安 / 見出し構成あり・なし など]
使用例(ビフォー)
「AIについてのブログ記事を書いて」
使用例(アフター)
目的:就活生にプログラミング学習の重要性を伝えたい ターゲット:IT就活中の大学生、プログラミング未経験、AIへの期待が高い 内容:AIの限界・コードを学ぶべき理由・具体的な学習法 トーン:です・ます、親近感ある語り口 形式:2500字、見出しあり
【テンプレート3】エラー・問題を解決したいとき
用途:バグ修正・エラー解消・動作不具合の解決など
## 発生している問題
[何が起きているか、具体的に]
## エラーメッセージ(あれば)
[エラー全文をここに貼る]
## 環境
- OS:
- 言語・バージョン:
- フレームワーク:
## 問題が起きるタイミング
[どういう操作をしたときに発生するか]
## 試したこと
- [試した対処法1]
- [試した対処法2]
## 期待する動作
[本来こう動いてほしい、という状態]
使用例(ビフォー)
「エラーが出ました。[エラーをペースト]」
使用例(アフター)
問題:ユーザー登録時に500エラーが返ってくる エラー:IntegrityError: duplicate key value violates unique constraint 環境:Python 3.11 / Django 4.2 / PostgreSQL 15 タイミング:同じメールアドレスで2回登録しようとしたとき 試したこと:バリデーション追加(効果なし) 期待動作:重複時に「このメールアドレスは使用済みです」と返したい
【テンプレート4】アイデア・企画を出してほしいとき
用途:企画案・アイデア出し・タイトル案・施策立案など
## テーマ・ジャンル
[何についてのアイデアがほしいか]
## 目的・ゴール
[このアイデアで何を達成したいか]
## 条件・制約
- 対象:
- 予算・リソース:
- やってはいけないこと:
## 参考にしたいイメージ
[近いもの、目指したいスタイルなど]
## アウトプット形式
[個数・形式・優先度順など]
使用例(ビフォー)
「ブログのタイトル案を考えて」
使用例(アフター)
テーマ:AIとプログラミング学習 目的:就活生にクリックされるタイトルにしたい 条件:ターゲットは文系就活生、煽りすぎない、検索されやすい イメージ:日経・現役エンジニアのnoteのような信頼感 アウトプット:5案、クリックされやすい順に並べて
【テンプレート5】何かを比較・選択したいとき
用途:技術選定・ツール比較・意思決定のサポートなど
## 比較したいもの
- 選択肢A:
- 選択肢B:
- 選択肢C(あれば):
## 自分の状況
- スキルレベル:
- 目的:
- 制約(予算・期間・環境など):
## 特に重視したい観点
- [観点1]
- [観点2]
- [観点3]
## アウトプット形式
[表で比較 / 結論だけ / 理由つきで など]
使用例(ビフォー)
「ReactとVue、どっちがいいですか?」
使用例(アフター)
比較:React vs Vue 状況:プログラミング歴6ヶ月、個人でポートフォリオを作りたい 目的:就活までに動くWebアプリを1つ完成させること 重視する観点:学習コスト・情報量・就職市場での需要 アウトプット:表で比較のうえ、私の状況に合った結論を出してほしい
テンプレートを使うときの3つのコツ
① 全部埋めなくていい 状況に応じて不要な項目は省いてOKです。大事なのは「目的」と「条件」だけは必ず書くことです。
② 一度に全部やろうとしない 複雑なタスクは「まず構成を作って」→「次に本文を書いて」のように、ステップを分けてAIに依頼する方が精度が上がります。
③ 返答が微妙だったら「なぜその方法を選んだか」と聞く AIの判断理由を聞くことで、指示の抜け漏れに気づけます。次の指示をより具体的にするヒントにもなります。
まとめ
今回公開した5つのテンプレートをまとめます。
| テンプレート | 用途 |
|---|---|
| テンプレート1 | 機能・ツールを作りたいとき |
| テンプレート2 | 文章・資料を作りたいとき |
| テンプレート3 | エラー・問題を解決したいとき |
| テンプレート4 | アイデア・企画を出してほしいとき |
| テンプレート5 | 何かを比較・選択したいとき |
このテンプレートを使いこなすためには、「なぜこの構造で整理するのか」という背景理解が重要です。その土台になるのが、プログラミングの基礎的な思考力です。
👉 なぜプログラミングの知識がAI活用に直結するのかは、こちらの記事で詳しく書いています。 AIへの指示が「うまい人」と「へたな人」の差はどこにある?
📌 有料版テンプレート集について
無料版の5テンプレートは「汎用的な型」ですが、有料版では以下を追加公開しています。
- 職種別テンプレート(エンジニア・マーケター・営業・デザイナーなど)
- 用途別テンプレート15種(要件定義・コードレビュー・議事録作成・採用文章など)
- 実際の使用例20事例(ビフォー/アフターを詳細解説)
- 失敗しやすいパターンと回避法
「無料版で感覚はつかめた、もっと実践的に使いたい」という方向けです。

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